「大人は判ってくれない」野火ノビタ

評論、考察の本。一章がエヴァンゲリオン、二章が富樫義博、三章がやおいについて。
エヴァについては未見なので読み飛ばしたけど、他はすごくおもしろかったとです。


やおいについてのみ言及しますが、これに書かれている考察は一腐女子としてとても納得できた。私が思ってもいなかったようなことまでも指摘され、読んでいて爽快感があった。この本の評価は腐女子間でもそこそこ高いらしい。やおいの構造を理解したい人がいたら、まずこの本を読んでみることを薦める。「タナトスの子供たち」*1より読みやすいし。
野火さんは基本的に「いちオタク」としてこの本を書いているようで、やおいについても当事者の立場から語り、分析している。かといって主観的な論ばかりでなく、適度に突き放した見方をされているので、腐女子でない方でも理解できるのではないかと思った。
精神科医斎藤環さんとの対談が思いの外おもしろかった。

大人は判ってくれない―野火ノビタ批評集成

大人は判ってくれない―野火ノビタ批評集成