passion/宇多田ヒカル

宇多田ヒカルインタビュー

なんかね、「Passion」を聴いた人に、今いる場所や時間を錯覚して欲しかったの。あれ?私今何才だっけ?みたいな。今、何月何日で、あれ?私はどこにいるんだっけ!?っていう感覚に・・・

なるほど。
この曲、初めて聴いたときはなんかよくわからん、微妙っていう感想だった。2回目に聴いたのは、なんかの音楽番組で、そのときはテレビに見入ってしまった。バックの打楽器叩いてる人たちの動きに見入ってたのもあるけど。引き込まれる感じがしたよ。
集中して映画見た後とか、集中して小説読んだ後とか、RPG全クリした後とか、「あれ?」って気分になることあるよね。それと同じ感じ。そういうコンセプトでつくったのかーと納得。

ちゃんと完結した気持ちとかこれから続くような気持ちとか、そういういろんな場面に通じる曲にしたいなぁって。日常の風景を見ながらでも、この曲を聴いたらその風景がドラマチックに見えてしまうような曲にしなくちゃなっていう気持ちはあった

うん。なんか、一旦日常から切り離されて、この曲でなにか新しい感覚を与えられて、その後目に入る日常だったものが、実は刺激があるものだという新たなる認識、みたいな。日常からの解離と日常への収斂*1および再発見。繋がりをこの曲に引き込まれることによって一旦切って、曲が終わってまた繋げなおすような。もしくは、現状位置の見直しみたいな。物語の終わりと現実の始まりとか。繋がりの切り替わりのような。
再認識させることができる曲だなって思う。おもしろい。

*1:解離の対義語を置きたかったんだけど、これであってるかな