螺旋階段を下るようにゆっくりと下降する

憂鬱を官能に変えられるものなら変えてみてくださいよ菊地さん。
嘘。ラヂオを付ける気もないのでそんな期待はしない。
今日はその饒舌さが苦痛になりそうだから。
声だけなら大谷さんの方がいいな。と思った。


バイト先のチーフが退職するそうだ。寿退社。妊娠3ヶ月。お相手は隣の店の人。
どっちもいい人。お似合い。だけど。直前まで知らせてもらえなかったことが少し悲しいような悔しいような。
「さみしくなりますね」と言う。と、さみしそうなフリをする。
そっか。本当に幸せなんだと気付く。こんな所だけ見抜けても困る。
裏切られたと感じている自分が鬱陶しくて困る。
必要なものとそうでないもの。切り離すのがどっちかなんて一目瞭然。わかっている。たぶん。
優先順位が違っただけだ。

またね、じゃないよ。
さよならだ。

言った人は誰だったかな。どっかで日記書いてる人。
いい言葉。別れが前向き。で先に進めそうな気になる。
簡潔に生きるには決別が必要みたい。


幸せそうに笑ってたから、こんなことはどうでもいいこと。
笑顔が可愛かったから、思わず笑い返した。それで十分じゃない。